「華の海外駐在」なんて言われますが駐在員に帯同してくる妻たち、俗にいう駐妻はけっこう過酷な環境に置かれますよね。
何が過酷かというと、膨大な時間があるのに行動がかなり制限されてしまうことです。
日本にいる方は「え?海外なんて毎日刺激的で楽しいじゃん…なんで?」と思われるかもしれませんが、「旅行で数日訪れる」のと「生活する」というのはまったく別物です。
海外に住むと色々な問題があるんですよね…。
これ、けっこうセンシティブな問題で、引きこもりになったり、最悪の場合はうつ病になってしまう方も少なからずいます。
で、先日友人の女性ブロガー(俗にいう駐妻です)と飲んだ際に掲題についていろいろと建設的な議論になりました。
そのまま心の中に閉まっておくのももったいないので、この場を借りてアップします。
私自信は駐妻ではありませんが(そもそも男性だし)、海外には数年住んでいます。
少しでも知見が役に立てばと思っております。
「あー、旦那についてきて海外来たけど思ったよりなんか暇だな…」と感じ始めた方には役に立つ内容かと思います。
なお、本記事ではあくまで「駐妻という立場でもできること」をリストアップするのみです。
駐妻がよくぶつかる「駐妻カースト問題」についてはまったく触れませんのでご留意ください。
目次
【大前提】駐妻は就労ビザがないので働けない
日本から読んでいる方がいるかもしれないので、サラリと補足的に触れておきます。
海外では就労ビザというものが無ければ働けません。会社で働けないどころかアルバイト的な仕事もNG。
そして就労ビザは個人で取ろうと思ってもなかなか取れるものではありません。
就労ビザとはその国が「この外国人を働かせることによって自国にもメリットがある」と判断した上で認められるものです。
駐妻の方が「暇だし週3日くらいでアルバイトしたいな」と思ってすぐにとれるものでもありません。
また、旦那さんが働いているであろう日系企業的にはぶっちゃけ「不必要なリスクは抱えたくない」という考え方が強く、帯同している奥さんが就労するのを良しとする会社は少ないです。
こうして書くと日本にいる人は「え?仕事しないで海外生活できるならいいじゃん、夢みたいじゃない?」と思うかもしれません。
しかし、冒頭でも書きましたが「旅行で数日訪れる」のと「生活する」というのは全く違います。
「気楽に話せる友人」もいない中、「ミッション」もなく海外生活を毎日充実させるというのは至難の業です。
駐妻が海外にいながら暇つぶしにできることリスト
とはいえ、環境というのは放っておいても変わりません。
環境が変えられないなら自分からアクションを取るしかありません。
実際様々な「行動制限」があるでしょうが、その中でできることに取り組むしかない。
下記に駐在妻が取り組めることを羅列してみます。
何かヒントになったり、考えるきっかけになればうれしいです。
新しい趣味や習い事を始める
王道ですが、せっかく時間があるのであればもはや「モラトリアム(猶予期間)」と割り切ってしまい、何か新しい趣味を見つけてみるのもよいでしょう。
日本人が駐在するエリアには、よほど郊外でない限り日本人が通える習い事や日本人サークルがあるはずです(ダンス部、とか軽音部、みたいなノリのやつ)。
いっそのこと高校生活に戻った勢いで、部活に入るノリで何かに取り組んでみるのは良い手だと思います。
ちなみに私の知っている方では新しく始めた趣味が高じてそのままダンス講師として花開いた人がいました。
いっそのこと通信教育で役立つ資格を取る
外にあまり出られないなら、その環境を逆手にいっそ引きこもり、通信教育で資格を取ってみるのはどうでしょう?
幸いにも現在はインターネット、パソコン、そしてスマートフォンがあります。昔のようにテキストを日本から取り寄せなくても、始めようと思えば今すぐにでも勉強を開始できます。
日本に帰国した時に本格的な副業につながるような資格を取れれば一石二鳥ではないでしょうか?
ちなみにもし私だったらせっかくなので「日本語講師」の資格を取ります。
そのまま現地でビザ付きの仕事につなげられるかもしれませんし、日本に戻った後にも海外経験を活かして副業できるかもしれませんしね。
https://a-memo.net/service-for-qualification-and-learning/
これを機に英語力を徹底的に鍛え上げる
語学学習というのは時間をかければかけるほど向上していきます。
せっかくなので膨大な時間をオンラインでの英語学習に充ててみてはいかがでしょう?
また海外なので学んだ英語をアウトプットする機会も日本にいる時よりは多いはず。
『学習して使ってみる』
これほど英語学習に適した環境はもうないかもしれません。
また、海外に帯同している、ということは将来また別の国に行く可能性もあるでしょう。
英語を徹底的に磨いておいて将来損することはないと思いますよ。
現地の英語教室でも構いませんが、最近ではオンライン英会話でも質が高いサービスがいくつか登場しています。
週1回とは言わず、毎日でも使ってみて徹底的に英語に磨きをかけてみては?
ボランティアに取り組む
日本人集まるところには必ず日本人向けのコミュニティがあります。多くの場合は「有志」が集まって運営しています。
人とのコミュニケーションが苦手ではない方は、このようなコミュニティに飛び込んで運営側に回ってみるのも良策です。
往々にして運営側の方は海外に長く住んでいる方が多い。また滞在は長くない人でも「行動派」で面白い人間が集まっていたりします。
「海外でしか出会えない面白い日本人と触れ合っておく」のも海外に住む醍醐味だと思います。
同じ駐妻に向けて駐妻ガイドブログを書く
「友人と飲んだ」と書きましたが、その友人がやっていることが「駐妻ガイド」をブログで書くということです。
はじめは彼女も相当暇だったそうです。ただ、それでも生活していくうちに様々な場所に行ったり、生活ノウハウが溜まっていることに気づいた、と。
自分と同じように悩む人を減らしたいという思いで少しずつブログを書いていたら、それなりの規模になり、今ではKindleで電子書籍を発売するほどになっています。
「ガイド」と書くと何やら専門的な話に聞こえますが、等身大の情報に絞り込めば特に特別なノウハウは必要ありません。
子供がいる場合は子育て関係の情報を買いていけばいいですし、夫婦だけの場合はお出かけスポットや余暇の過ごし方を提案していけばよいでしょう(彼女は両方書いています)。
海外ライター業を始めてみる
「海外在住ライター」というのは思っている以上に需要があります。海外に住む日本人は毎年増えているので、在住者向けの情報発信をするメディアが増えているからです。
あなたが住んでいる場所に在留邦人(日本人)向けフリーペーパーはありませんか?あるならば、もしかすると「体験ライター」など募集しているかもしれませんよ。
またご当地フリーペーパー以外にも、オンラインのマッチングサービスで海外ライターを募集していることがあります。
いっそのこと海外副業に取り組む
「海外に住んでいる」ということは考え方によってはものすごい利点です。数は多くはありませんが、海外ならではの副業もいくつかあります。
せっかくの新生活なので、「新しいこと」の一環として副業を始めてみるのも手だと思います。
海外からできる副業については別記事でまとめているので参照してみてください。
あまり真面目になりすぎず、気楽に考えてください
「何もしない」「何もできない」というのは想像以上に辛いものです。
1週間くらいならまだよいのですが、それが1カ月2か月続くとかなりしんどくなるはず。
でも「このままじゃヤバイ」みたいに自分を責めないでほしいです。
海外ですから致し方がない部分はあります。
また、「海外にいるなら現地の人たちに飛び込んでコミュニティを広げればいいじゃないか」という人もいます。
確かに正論に聞こえますが、これは向き不向きがあります。
ストレスになるようなら無理に現地コミュニティに飛び込む必要もないです。
せっかく時間が大量にできたのであれば、「良い機会だ」と割り切ってできることを少しずつ始めるのが良いと思います。